誰にでも優しいくせに、私だけに本気なんてズルい– 遊び人エリートのくせに、溺愛が止まらない –
ダメなのに、感じてしまう。

「紗英、俺を感じて。」

そう言って一条さんは、ズボンを脱ぐと私の中に入ってきた。

「ああ……」

「紗英、好きだ。愛してる。」

一条さんは、甘く囁きながら何度も腰を動かした。

「ああ、紗英を抱いている。」

彼の熱が、私を支配する。

「好きな女、抱いてる。俺のモノにしてる。」

一条さんは、熱いキスをすると私の中で果てた。

私は何が起こったのか分からず、その場に崩れ落ちた。

「紗英……」

優しく、でも逃げられないように抱きしめられる。

彼の体温が、直接肌に触れてくるたびに、私は自分を見失っていった。

「いいね……もう俺のモノだからね。」

耳元で囁かれた声に、背筋がゾクリとした。

体が熱いのに、心が冷たい。

「桐生部長と、会わないで。」

その一言が胸を刺した。
< 205 / 291 >

この作品をシェア

pagetop