誰にでも優しいくせに、私だけに本気なんてズルい– 遊び人エリートのくせに、溺愛が止まらない –
その夜。

「彼女の要求に応えるのが男でしょ。」

そう言って、隼人さんはTシャツを頭から引き抜いた。

浮かび上がる引き締まった胸元に、私は思わず息を飲む。

「……本気で、するの?」

「紗英がそう言ったんだろ?拒否する理由ある?」

優しい声。だけどその奥にある熱を、私は確かに感じていた。

目を逸らすと、隼人さんが私の頬にそっと手を添えた。

「ねえ、こっち向いて。無理に脱がせたりしないよ。……でも、紗英の肌、触れたら絶対愛しくなる。だから、覚悟して?」

その一言に、心臓が跳ねた。

私は震える指で服のボタンに手をかけ、そっと脱いでいく。

恥ずかしい。けれど、隼人さんの瞳があまりにも真剣で、怖くない。

「綺麗だよ……ずっと我慢してたんだ。君に触れたくて、でも大事にしたくて……」
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