誰にでも優しいくせに、私だけに本気なんてズルい– 遊び人エリートのくせに、溺愛が止まらない –
月曜日の午後。

机の上にある請求書をめくりながら、ふと頬がゆるむ。

「ふふ……」

何でもない数字の羅列に、思い出が重なるなんて、おかしい。

——隼人さんと過ごした週末。

久しぶりだったせいか、いつも以上に求められた。

ベッドの上で、何度も何度も。

まるで、溜め込んでいた想いを全部ぶつけるみたいに。

「……コンドーム、全部使い切っちゃった……」

囁かれた「また買ってくる」の言葉と、あのしゅんとした表情が可愛くて、ひとりでまた笑いそうになる。

「篠原さん?」

ビクッと肩が跳ねた。給湯室で、お湯を注いでいた美羽さんがこちらを見ていた。

「えっ、な、なんですか?」

「いやぁ〜、なんかニヤけてましたよ?いいことでもあったのかと思って。」

「そ、そんなこと……」

「ふぅん?」

美羽さんは湯呑みを揺らしながら、にやりと笑う。
< 227 / 291 >

この作品をシェア

pagetop