誰にでも優しいくせに、私だけに本気なんてズルい– 遊び人エリートのくせに、溺愛が止まらない –
そしてテーブルには、私と桐生部長、二人きり。

「信じてくれ。やってない。」

「……じゃあ、何をしてたんですか?」

少し間があって、部長は目を伏せた。

「……俺の甘さが出た。拒むべきだったのに、曖昧にしてしまった。結果的に、彼女に誤解させた。」

「どうして……許したんですか。」

思わず、問いかけてしまう。

「お願いだ、信じてくれ。」

桐生部長の声が、どこか哀願するように響いた。でも――私は信じることができなかった。

逃げるように席を立ち、再びトイレに向かうと、廊下で瑞樹ちゃんと礼ちゃんの話し声が聞こえた。

「どうだった?」

「もう、トイレでしちゃった。」

軽い声だった。悪びれた様子もない。

「我慢しないでって言ったら、もう大きくなっちゃって。」

「それで?」

「終わりまでしちゃったもんね。」
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