すべての花へそして君へ③
恐怖!三回目の記念日
三回目の5月11日。
事件は、唐突に起きた。
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バリッ。ボリッ。
『……ご、ごめん。ちょっと、よく聞き取れなかったんだけど』
『ん? だからさー』
その日。一日の始まりは、至っていつも通り。彼女の朝っぱらから元気で楽しげなおはようコール。そして夕方。週末だからと彼女がオレの家に泊まりに来た時も、至っていつも通り。オレより早く帰っていたから玄関で突撃を食らった。
それから、二人で夕食を食べ。交代交代でお風呂に入り。頂き物のお煎餅と飲み物片手に、ソファーに座りながら借りていた映画のDVDを観ていた。
本当にいつも通りで。いつも通りの時間を、過ごしていた。……はずなのに。
『恋とか愛とか、そう言うのって脳が異常を来してるってことは知ってるよね?』
『……一応は』
『それでね? その、スキー! 愛してるー! って気持ちが持続できる期間は、最長でも三年って言われてるらしいんだよ』
『………………』
『いろいろ諸説あるだろうけど、その研究結果では、三年で別れてるカップルが一番多いらしいの。ヒナタくん知ってた? ビックリだよねー』
『……へ、へえー……』
オレは、心の中で叫びました。
それ、記念日の今日言う……?! 何かしたなら謝るから、ハッキリ言って?!