男装聖女は冷徹騎士団長に溺愛される

「大丈夫。馬もあなたの仲間もちょっと眠ってもらっただけ。今頃森の中で目を覚ましてるんじゃないかしら」
「本当だな?」
「ホントホント」

 そうコクコクと頷き同意したのは青年の方だ。
 それを聞いて少しだけホッとするが、完全に信じられるわけもなく警戒は解かずに私は続けて質問する。

「ここはどこだ。なんで私を」
「ここは私の(うち)

 ここがフェリーツィアの家?
 ということは、ここは魔女の家……?

(確かにすごく魔女の家っぽいけど……)

 部屋中の緑もそうだが、中央のテーブルの上には何に使うのかよくわからない怪しげな小物がたくさん乗っていた。

 しかし、ならこの青年は一体なんなのだろう。
 髪は長いけれど、体格や声からして男には間違いない。

(魔女だけが住む森だと思っていたけど、男も普通にいるってことか……?)
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