男装聖女は冷徹騎士団長に溺愛される
男装聖女と魔女の村 4
フェリーツィアは泣き疲れたように先ほど私が寝ていたベッドで眠ってしまった。
(命をかけて城に潜入して、帰ったばかりでこの騒ぎだもんな。疲れて当然か……)
それにしても眠っている姿も美しいというか、絵になるのはズルいと思った。
そんな妹の傍らに腰掛け、その頭を優しく撫ぜているフレージアに訊く。
「あんたたち、歳は?」
「18です」
(18……)
年下だったのかと驚く。
『魔女』のイメージのせいか、なんとなく年上かと思っていた。
特にフレージアは妹のフェリーツィアよりしっかりしていて、より聖女様らしい印象を受けた。
きっとバラノス騎士団で彼女を疑う者などひとりもいなかっただろう。
(まぁ、でもこれが地かどうかはわからないけどな)
フェリーツィアのギャップに驚かされたばかりだ。
ひょっとしたら姉の方にも裏の顔があるかもしれない。
「彼は?」
先ほどから椅子でこくりこくり船を漕いでいるフヌーディに視線をやりながら小声で訊く。
「彼も同じ18です」
「そう……」
彼の場合は、見た目も言動も年相応だと思った。