そのぬくもりは。
そして、アルトに状況を説明してもらい現在に至る。
要約すると、クリスマスに乗っかってプレゼントを渡したいとのことだった。
意地張って、あまり人に上手く気持ちを伝えることが出来ねえから、良い機会だと思ってよ。と答えるアルトはとてもあたたかい温度持っていて、アルトの幼少期から「あなた」と成長を見守ってきた北斗は感慨深いなと唇を綻ばせた。
「趣味に関しては、あまり縁がなかったから、俺から教えられることは残念ながらなさそうだ」
「それに、俺よりアルトから聞いた方が教えてくれそうだけど...」
だよなー。絶対、聞いてくると思った!という、何とも例えがたい微妙な顔だ。その正確な指摘にばつの悪い様子でアルトはこう答える。
「アルトが幸せなら欲しいものなんてないよ、なんて言うから困ってんだよ......勿論そう言ってもらえるのは嬉しいんだけどよ」
確かに。と北斗も妙に納得した。「あなた」はどちらかいうと自分より他人の気持ちを優先しがちだ。
ずっと支えてもらっているお返しを少しでも返したいと、アルトの小さな呟きは北斗の耳にもしっかり届いた。「あなた」に日々の感謝を伝えたい気持ちは北斗も一緒だ。思考を巡らせ導き出した案をアルトに告げた。
「交流がありそうな社員なら、秤さんはどうかな?」
秤は第二開発部の社員だ。「あなた」が幼少期のアルトの教育に手詰まっていた時に好意的に手伝ってくれた人物で、現在も尚、好意的にアルトと接してくれることに感謝してもしきれないぐらいだ。
「そうだな、俺も日頃お世話になってるし相談しやすいよな。北斗、さんきゅー!」
そう言うとアルトは直ぐに研究室を飛び出していった。アルトの嬉しそうな様子に北斗も改めて気合を入れ直しモニターに向き合った。
_______________________
一仕事を終え、伸びをしていたところ。訪問を知らせるインターホンが鳴った。訪問の人物を確かめるため、出入り口のモニターまで足を進めると、アルトの姿があった。モニターで施錠を解除し研究室に招き入れた。
「アルト、お帰り。秤さんと話して、何か収穫はあったかな?」
「その件なんだけどよ、もう一個、北斗に頼み事しても良いか?」
俺に協力できることがあればと微笑む北斗に、アルトは安心して自身の意志を託したのだった。
要約すると、クリスマスに乗っかってプレゼントを渡したいとのことだった。
意地張って、あまり人に上手く気持ちを伝えることが出来ねえから、良い機会だと思ってよ。と答えるアルトはとてもあたたかい温度持っていて、アルトの幼少期から「あなた」と成長を見守ってきた北斗は感慨深いなと唇を綻ばせた。
「趣味に関しては、あまり縁がなかったから、俺から教えられることは残念ながらなさそうだ」
「それに、俺よりアルトから聞いた方が教えてくれそうだけど...」
だよなー。絶対、聞いてくると思った!という、何とも例えがたい微妙な顔だ。その正確な指摘にばつの悪い様子でアルトはこう答える。
「アルトが幸せなら欲しいものなんてないよ、なんて言うから困ってんだよ......勿論そう言ってもらえるのは嬉しいんだけどよ」
確かに。と北斗も妙に納得した。「あなた」はどちらかいうと自分より他人の気持ちを優先しがちだ。
ずっと支えてもらっているお返しを少しでも返したいと、アルトの小さな呟きは北斗の耳にもしっかり届いた。「あなた」に日々の感謝を伝えたい気持ちは北斗も一緒だ。思考を巡らせ導き出した案をアルトに告げた。
「交流がありそうな社員なら、秤さんはどうかな?」
秤は第二開発部の社員だ。「あなた」が幼少期のアルトの教育に手詰まっていた時に好意的に手伝ってくれた人物で、現在も尚、好意的にアルトと接してくれることに感謝してもしきれないぐらいだ。
「そうだな、俺も日頃お世話になってるし相談しやすいよな。北斗、さんきゅー!」
そう言うとアルトは直ぐに研究室を飛び出していった。アルトの嬉しそうな様子に北斗も改めて気合を入れ直しモニターに向き合った。
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一仕事を終え、伸びをしていたところ。訪問を知らせるインターホンが鳴った。訪問の人物を確かめるため、出入り口のモニターまで足を進めると、アルトの姿があった。モニターで施錠を解除し研究室に招き入れた。
「アルト、お帰り。秤さんと話して、何か収穫はあったかな?」
「その件なんだけどよ、もう一個、北斗に頼み事しても良いか?」
俺に協力できることがあればと微笑む北斗に、アルトは安心して自身の意志を託したのだった。