聖女の愛した花園
ハッと我に返った時、目の前でさゆりさまが横たわっていました。私の両手にはセーラー服のリボンが握りしめられていました。
「あ……あ……」
さゆりさまの首元には首を絞められた痛ましい痕が、くっきりと残っていました。私はさゆりさまに駆け寄りましたが、既に事切れた後でした。
「あ、あ、いや……っ」
私はブルブルと震えながらその場から逃げ去りました。さゆりさまが死んだ。その命を奪ったのは、この私でした。ほとんど無意識的に胸のリボンを解き、さゆりさまの首を絞めていました。
怒り、悲しみ、絶望、嫉妬、そして惨めさ。様々な負の感情が私の中で渦巻き、真っ黒に燃え上がりました。
「わたしは、なんということを……」
この命をさゆりさまに捧げると誓っておきながら、さゆりさまの命を私が奪ってしまうなんて! なんという罪を犯してしまったのでしょう。
私は走って寮のキッチンへ行きました。誰もいませんでした。私は包丁を取り出し、その刃を自分自身に突き立てようとしました。しかし、すぐに思い返しました。
「……この学院のどこかに、さゆりさまを穢した男がいる?」
聖リリス女学院は男子禁制の花園です。そのセキュリティは非常に厳重であり、部外者が易々と入り込める場所ではありません。一体どこから潜り込み、さゆりさまに手を出したのでしょう?
「もし、どこかにいるのだとしたら――その男をこの手で葬るしかありませんね」