聖女の愛した花園
この言葉が本心だったかはわからない。
「私はあなたに生きていて欲しいし、友達になれたら嬉しいと思ってる」
でもきっと、彼女にとっては必要な言葉だと思った。仮に嘘だとしても、嘘がその人の救いになることもある。……なんて、綺麗事よね。愛し方のわからない自分を正当化しようとしているだけの綺麗事だ。それでも佳乃子は涙を流してくれた。私はそんな彼女の傍にいてあげたいと思った。
後から聞けば佳乃子の両親は自殺未遂をして昏睡状態にあると知り、尚のこと支えてあげたいと思った。心に大きな傷を負う彼女のことを私が守ってあげなければ。佳乃子と一緒にいるとそんな庇護欲に駆られる。だけど、蘭華はこれを良しとしなかった。
「どうしてあの子ばかり構うの? 白雪傘下の企業の娘なんてこの学院にたくさんいるじゃない」
私が佳乃子ばかり構うのが気に入らなかったらしい。
「佳乃子さんは複雑な事情を抱えているの。今は彼女に寄り添ってあげたいのよ」
「複雑な事情って何?」
「それは話せないわ」
流石にご両親が自殺未遂をして昏睡状態にあるなんて、第三者の口から言うことではないと思った。それに蘭華ならわかってくれると思った。これまでにも私が他の子と一緒にいると嫌な顔をしたけれど、根は優しいからきっとわかってくれる。そう思ったけれど、