聖女の愛した花園


 * * *

 ある日の幹部の会合にさゆりお姉さまが欠席された。授業中突然吐き気に襲われ、そのまま保健室で休まれてから寮に戻ったのだそう。
 私は心配でその日のうちにお見舞いに伺ったけれど、「透に移してしまうかもしれないから」と会ってくれなかった。

「きっと少し疲れが溜まっているだけだと思うの。心配しないでね」

 さゆりお姉さまは女神の微笑みでそう仰ったけれど、それから体調は悪くなる一方だった。最初は体を気遣いながら登校されていたけれど、段々と寮に引きこもることが多くなった。

 寂しくて心配で仕方なくて、私は何度もお姉さまのお部屋を訪ねた。でもさゆりお姉さまは会ってくださらない。

「ごめんなさい、だいぶ体調が良くないみたいで……起き上がるのもつらくて」

 おつらいお姉さまの気持ちを考えたら、私が代わって差し上げたい。だけどお姉さまはきっと望んでおられないだろうから、私は私のできることをしようと思った。

「寮のことはよろしくね」


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