聖女の愛した花園
「上手く言えないんですけど、少し雰囲気が変わられたような……大きめのストールをしていたからでしょうか」
「ストール? 首に巻いていたんですか?」
「いいえ。こう、お腹を隠すように羽織っていらっしゃいました」
「お腹を隠す……」
「ああ、そうだ、思い出しました。違和感の理由、今気づきました。こんなことを思うのはさゆりさまに失礼かもしれないんですけれど……」
「なんですか?」
他の方には言わないでくださいね、と前置きしてこっそりと教えてくれた。
「なんだかその、少し膨よかになられた気がするんです……」
その時、私の中である言葉が脳裏に浮かび上がった。まさか、もしかして――いや、これが本当ならば大スキャンダルだ。この事実を確かめなければ……!
幸いもうすぐ課外授業がある。生徒のほとんどが寮からいなくなるが、きっとさゆりは残るだろう。絶対に突き止めてやる。私は昂る気持ちを抑えられず、足速に白百合寮へと向かった――。