聖女の愛した花園
「この子は猫探しをしている際、礼拝堂のマリア像の下で見つけました。驚きましたがとりあえず自室で寝かせることにして、その直後に悲鳴を聞いたんです」
「どういうこと?」
姫宮さまが困惑しながら訊ねる。
「流奈が見つけた時にはまだお腹が膨らんでいて、その後に透が礼拝堂で赤ちゃんを見つけて……?」
「つまり、絞殺した後に腹を切って赤ちゃんを取り出したのでしょう」
「そ、んな……」
姫宮さまはゆらりとよろめく。
「じゃあ、私が部屋から出た後に犯人が再び現れて腹を切って赤ん坊を取り出したってこと?」
筒見さんがいう。
「そういうことでしょうね」
「待ってください、それではその子は、さゆりさんの子どもということですか……?」
震えながら佳乃子さまが訊ねる。私は苦々しく頷いた。
「……恐らくは」
「そんな……」
「佳乃子!」
後ろによろめいて倒れそうになった佳乃子さまを姫宮さまが支える。
私もこのまま気を失ってしまいたかった。もしかして、という予感はあったが本当にさゆりお姉さまが妊娠していたなんて信じたくなかった。さゆりお姉さまには恋人がいた。その相手との子どもを身籠ったから、どんなに言っても会ってくださらなかったのだ。