聖女の愛した花園
笠吹さまは涙を拭いながら頷く。
「私は構わない。思う存分調べてくれて良くってよ」
「私も構いません」
私はチラリと姫宮さまと佳乃子さまを一瞥する。
「お二人はいかがですか?」
「……わかった」
「大丈夫です……」
二人とも表情が強張っていることを見逃さなかった。
「では決まりですね。それと笠吹さま」
「何?」
「あなたは赤ん坊を取り上げたことは認めるんですね」
「ええ」
「死体損壊罪に問われる可能性が高いですが」
「わかってる、どんな裁きも受ける覚悟はできてるわ。でも、その前に犯人を見つけ出す」
彼女には強い覚悟が見えた。凛と咲く一輪の薔薇そのものだった。