聖女の愛した花園
第五章【亡霊が求めた光】
私たちは互いの部屋を捜査することになった。お互いに見張り合うため、部屋の捜索は必ず全員で行う。現在白百合寮にいることから、私と佳乃子さまの部屋から見て回ることになった。
「私の部屋から参りましょう」
何もやましいものはないという自信しかなかったので、自ら名乗り出た。誰からも異論はなかったためそのまま私の部屋へ案内する。
自室は全生徒一人一部屋が与えられるが、ベッドと勉強机と壁にクローゼットと本棚があるだけのとても狭い部屋だ。ベッドは勉強机と一体型のロフトベッドになっている。寮長のみがゆったりとした広い部屋を与えられるが、他の生徒は皆同じ間取りで狭いので、さりげない小物やインテリアで個性を出している。
部屋が狭くて全員は入れないので、一人ずつ部屋の中を見ることにした。
「さゆりとの写真ばっかりじゃない」
笠吹さまが呆れたように私の机を見て言った。机の壁際にはこれまで撮ったお姉さまとの写真を飾っている。
「他に飾る写真などありませんから」
「透らしいわね」
他に机の上にはペン立てがあり、シャーペンやボールペンがいくつか入っている。クローゼットには着替えが入っているだけだし本棚も教材以外は自分のPCを閉まっているだけだ。
「これといったものはないわね」
「狭い部屋ですから必要なものだけ最低限と決めているんです」
「透らしい。特に目ぼしいものはなさそうね」