氷の皇帝と、愛に凍えていた姫君 ~政略結婚なのに、なぜか毎晩溺愛されています~
「固くならないで」
「っ……」
「目を閉じて」
その言葉に、私は覚悟を決めるように目をぎゅっと閉じた。
すると次の瞬間、優しく、けれどはっきりとした感触が唇に触れる。
やわらかくて、温かくて、思ったより長くて――息が、吸えない。
(な、長い……)
思わず肩が跳ねたその瞬間、唇が離れた。
「……クククッ」
耳元で、ルシウス陛下が低く笑う。
それはこれまで聞いたどんな声よりも穏やかで、どこか楽しげだった。
まるで私の動揺をすべて楽しんでいるようで、頬が一気に熱くなるのを感じた。
だけど、不思議と――その笑い声は、嫌じゃなかった。
むしろ少しだけ、安心する音だった。
湯船につかりながら、私は静かに深呼吸を繰り返していた。
目まぐるしい一日。到着してすぐに結婚式、そして……今。
体を拭かれ、着替えを済ませた私は、侍女に導かれるまま、寝室へと案内された。
重厚な扉が開かれた先、そこには信じられないほど広く、そして豪奢な部屋が広がっていた。
「っ……」
「目を閉じて」
その言葉に、私は覚悟を決めるように目をぎゅっと閉じた。
すると次の瞬間、優しく、けれどはっきりとした感触が唇に触れる。
やわらかくて、温かくて、思ったより長くて――息が、吸えない。
(な、長い……)
思わず肩が跳ねたその瞬間、唇が離れた。
「……クククッ」
耳元で、ルシウス陛下が低く笑う。
それはこれまで聞いたどんな声よりも穏やかで、どこか楽しげだった。
まるで私の動揺をすべて楽しんでいるようで、頬が一気に熱くなるのを感じた。
だけど、不思議と――その笑い声は、嫌じゃなかった。
むしろ少しだけ、安心する音だった。
湯船につかりながら、私は静かに深呼吸を繰り返していた。
目まぐるしい一日。到着してすぐに結婚式、そして……今。
体を拭かれ、着替えを済ませた私は、侍女に導かれるまま、寝室へと案内された。
重厚な扉が開かれた先、そこには信じられないほど広く、そして豪奢な部屋が広がっていた。