氷の皇帝と、愛に凍えていた姫君 ~政略結婚なのに、なぜか毎晩溺愛されています~
中央には、大きなベッド。

その存在感に、思わずごくりと唾を飲む。

「……ここで、二人で寝るのか」

夫婦。

私は、今夜からこの人の“妻”になるのだ。

それを改めて突きつけられるようで、胸がざわめいた。

そう思っていると、扉が開く音がして、ルシウス陛下が入ってきた。

「はぁ……疲れた。」

低く吐息をつきながら、彼は軍服のボタンを外し始めた。

え……まさか……。

「えっ……」

シャツを脱ぎ、ベルトを外し、無造作に軍服を脱ぎ捨て――

目の前で、皇帝が、ほぼ裸になっていく。

「えっ……⁉」

私が固まったまま見つめていると、彼もこちらに目を向けて、眉をひそめた。

「……何だ、その顔」

「な、何するんですか……⁉」

私の声が上ずる。

すると彼は、少しだけ口元を緩めて、いたずらっぽく言った。

「何って……初夜にすることと言ったら、あれしかないだろ?」
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