氷の皇帝と、愛に凍えていた姫君 ~政略結婚なのに、なぜか毎晩溺愛されています~
「……側妃?」
私は思わず問い返していた。
昨夜、ルシウス陛下と交わした熱が、心と身体にまだ残っているというのに。
“側妃”という言葉が、容赦なくその温もりに冷水を浴びせる。
「……皇后様以外の、皇帝陛下の妃たちでございます。」
冷静な言葉が返ってきた瞬間、胸の奥がひどく痛んだ。
私だけではなかったのか。
あの優しさも、あのキスも――誰かにも、同じように与えられていたのだろうか。
唇がかすかに震えるのを感じながら、私はなんとか平静を装って言葉を続けた。
「……どんな方なの?」
「……一人は公爵令嬢、エリザベート様。皇后様が決まる前の――最有力候補とされていた方でございます」
「……!」
心臓がどくんと脈打った。
“最有力候補”――つまり、皇后の座に最も近かった女性。
その人が、今、私に“ご挨拶”を申し出ている。
(この結婚を、どう思っているの……?)
不安と警戒が入り混じる中、私は静かに息を吐いた。
私は思わず問い返していた。
昨夜、ルシウス陛下と交わした熱が、心と身体にまだ残っているというのに。
“側妃”という言葉が、容赦なくその温もりに冷水を浴びせる。
「……皇后様以外の、皇帝陛下の妃たちでございます。」
冷静な言葉が返ってきた瞬間、胸の奥がひどく痛んだ。
私だけではなかったのか。
あの優しさも、あのキスも――誰かにも、同じように与えられていたのだろうか。
唇がかすかに震えるのを感じながら、私はなんとか平静を装って言葉を続けた。
「……どんな方なの?」
「……一人は公爵令嬢、エリザベート様。皇后様が決まる前の――最有力候補とされていた方でございます」
「……!」
心臓がどくんと脈打った。
“最有力候補”――つまり、皇后の座に最も近かった女性。
その人が、今、私に“ご挨拶”を申し出ている。
(この結婚を、どう思っているの……?)
不安と警戒が入り混じる中、私は静かに息を吐いた。