愛しのマイガール
頬が熱くなるのが、自分でもわかる。
そんな私の反応を喜ぶように、ハルちゃんは少し身を乗り出してきた。その瞳は真っ直ぐで、ほんの少し、意地悪な光を宿している。
「なあ、るり。俺は今、本気で君に恋してるよ」
「え……」
「昔の幼なじみでも、思い出でもなくて。今のるりに、心から惚れてる」
言葉が、真正面から心に飛び込んでくる。
「だからこうしてる。守りたいのも、囲いたいのも、君の意思を尊重するのも全部、好きだからやってるんだよ」
「……」
「もっと一緒にいたいし、もっと触れたい。婚約者の前に、ちゃんと恋人として、俺を見てほしい」
一つ一つの言葉が、余白なく迫ってくる。
「優しくするのは、好かれたいからだ。早く俺に惚れてくれって……毎日思ってる」
低く、けれど熱を持った声。
「ハルちゃん……」
名前を呼ぶだけで、胸の奥が震える。
視線をそらすこともできなくて、息をするのも忘れそうになった。
「もう何年も、ずっと君を欲しいって思ってる。……それだけは、ちゃんと覚えてて」
静かなレストランの席で交わされるには、少し熱すぎるくらいの想い。
胸の奥に灯った熱は、簡単には冷めそうになかった。けれど、それでも私は、今この瞬間を忘れたくないと思った。
ハルちゃんの目を、そっと見返す。
言葉にはまだできない想いが、少しだけ形になった気がして。小さく、でも確かに、うなずいた。