愛しのマイガール
その言葉を口にした瞬間、空気が一瞬だけ止まったように感じた。
彼の瞳が一気に潤んで輝き出し、胸の奥で温かいものがじわりと広がるのがわかった。
ハルちゃんの視線が私の目に深く絡みついて、まるで全てを包み込むように優しく見つめてくる。
「るり……」
震える声で、ハルちゃんが私の名前を呼んだ。
「ようやく……ようやく、君のその言葉が聞けた」
その声は、まるで私への贈り物みたいに甘く響いてきて、胸がぎゅっと締めつけられた。
彼の手がゆっくりと私の手に触れ、指がそっと絡み合う。あたたかくて、震えているのが伝わってくる。
「ずっと……ずっと待ってたんだ。君の笑顔を、君のその声を。こうして君がそばにいてくれるだけで、俺は世界のすべてを得た気がする」
ハルちゃんの声は、囁くように甘く、時折震えていた。
そのときだった。
彼がふいに私を抱きしめた。まるで何かが堰を切ったように、力強く、けれど壊れものに触れるような繊細さもあって。
私は驚く間もなく、その腕の中に包まれた。
「るり……愛してる。もう絶対、離さない」
耳元に落ちてきたその声が甘くて、熱くて、涙が込み上げてくる。
「君がいてくれるだけでいい。誰がなんと言おうと、俺にとっては……君がすべてなんだ」
「ハルちゃ……」
腕の中にこもった熱が、私の心をやわらかく溶かしていく。
そのままそっと、額を寄せ合って見つめ合う。
「……好きだよ、るり。君の全部が、愛おしくてたまらない」
息を呑むほど近くにあるその瞳に見つめられて、私は小さくうなずいた。
そして、ゆっくりと——
彼の唇が、私の唇に重なった。
柔らかくて、あたたかくて、でも芯にある想いはまっすぐで、揺るがなくて。
世界から音が消えてしまったような、静かな、幸福な時間だった。
こんなにも誰かにちゃんと「愛されている」と思えたのは、初めてだった。
この人のそばで、生きていきたい。
そう強く願い、私はそっとハルちゃんを抱きしめた。