愛しのマイガール
「いや……やっぱり、まずは結婚式だな。ちゃんと戸籍にも入ってもらって。それからいろいろ連れ出したい。これ以上、変な虫がつかないように」
「変な虫って……」
「これでも一応、俺との約束を忘れて他の男と付き合ってたこと、怒ってるんだぞ?」
「……」
思わず顔が青ざめた私を見て、ハルちゃんは肩を震わせて笑った。
「嘘だよ。でも、拗ねてるのは本当。榊のやつもまだるりに未練ありそうだったしな。今確実に妻にしておかないと安心できない。それくらいは、許してくれるよな?」
彼の声は冗談めいていたのに、その奥にある独占欲の熱が、まっすぐ伝わってくる。
「……ハルちゃんでも、やきもち焼くんだ」
思わずそう呟いた私に、彼は眉をひそめて小さくため息をついた。
「当たり前だろ。るりほど可愛くて優しい、宝物みたいな女の子、他にいない。俺のものじゃなかった時間があるなんて、それだけでも妬ける」
「……ハルちゃん」
その真っ直ぐすぎる言葉に、どんどん顔が熱くなっていく。
「これからはずっと、るりの隣は俺だけだってちゃんと形にしていきたい。やきもちなんて、そんな可愛い言葉じゃ足りないよ」
「……っ」
熱い気持ちが溢れて、私は彼にぎゅっと抱きついた。ハルちゃんの腕が、そっと私を包み込んでくれる。
そのぬくもりが、体じゅうに、心の奥深くまで満ちていく。
「じゃあ……これからの私の時間は、全部、ハルちゃんにあげる」
その精一杯の言葉に、ハルちゃんが小さく息を呑む気配がした。