宵の月、秘めたる契り―帝に愛された二人の女御―
帝は彼女を抱きながらも、心はどこか遠く、綾子の姿を探していた。

詠子の体は、確かに帝を受け入れていた。

詠子の体は、確かに帝を受け入れていた。

「ん……ああん……」

小さな喘ぎ声が、薄明かりの中にこだまする。

その姿は可憐で、いじらしくさえあった。

「詠子、そなたはかわいいな。」

そう囁くと、詠子は嬉しそうに目を細めた。

けれどその声に、帝の心は動かなかった。

身を反らせ、必死に帝の欲望に応えようとする詠子。

「んん……どうぞ、奥まで……」

甘えるような声が耳に届く。

だがそこに、心を交わす言葉はない。

肌を重ねていても、どこか虚ろで――温もりが足りない。

「詠子、終わるよ……」

帝の声は淡々としていた。

熱を注ぎ終え、詠子の中に満ちるものがあっても、

心が満たされることはなかった。

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