とある幼なじみカップルのラブラブな日常
結局回転寿司を食べることにして………満席なので、席があくのを待つ。

待合の椅子が一つあいて、大彌が座るように促してきた。
《愛結、まだかかるだろうし座りな》

《大彌の隣がいい》

《でも、立つの辛くない?》

《大丈夫》
心配そうに見る大彌に、微笑んだ。

フフ…
大彌は、私が“大彌の傍にいたい”や“一緒がいい”というようなことを伝えると、とても嬉しそうな顔をする。

たぶん今も、気遣いながらも内心は喜んでいるはず。

しばらくして、順番が来て席に座った。
すると大彌が隣の席のお客さんを見て、何か言っている。
隣の席には、二人組の女性客がいた。

その人達が私を見て、軽く頭を下げてきた。
私も頭を下げ、大彌を見た。

《会社の同僚達》

あぁ、それでか!
私は再度、女性達を見た。

大彌の同僚か……
綺麗な人達だなぁ。
こんな人達と、普段仕事してるんだ…

その後も、大彌は同僚の女性達と何やら話をしていた。

「――――」
「――――」
「――――」

当然、私には何を話しているのかわからない。

「………」
なんだか、仲間外れにされた気分だ。

しかも、クールな大彌が微笑んでいる。

私は何も考えないように、タッチパネルに視線を向けた。

昔からこうゆう時が、一番孤独感を感じる。
例え、私には関係ないことを話していたとしても寂しい。

なんとなくタッチパネルを見ていると、大彌の手が伸びてきた。
大彌に視線を向ける。

《決めた?
いつもみたいに、一緒に食べよう?》

いつも私達は、一皿を一貫ずつ食べている。

《一人で食べる》
ここでも私は、素直になれず子どものようにいじけてしまった。

《どうしたの?》

《どうもしない。
お腹がすいてるから、沢山食べたいだけ》

嘘。
ヤキモチを妬いて、子どもじみた大人げない反発をしてるだけ。

《わかった。
じゃあ、食べきれない時は言って?
僕が食べるからね》

…………
………どうして……?

どうしていつも、大彌はそんなに優しいの?
どうして、そんなに冷静なの?

私は大彌に、タッチパネルを押し付けるように渡した。

そして、大彌に向かって手を動かした。

《やっぱり、帰る!》と…………


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