神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
神官長の言葉にも、国王は何のためらいも見せず、頷いた。

「クラリーチェを、皇太子妃に。」

それは、まるで――誰かに操られているようだった。

私は震える手で、レオの手を取った。

「このままでは、クラリーチェが正式に王家に入り込むわ……!」

レオは強く頷いた。

「クラリーチェの魔力が、父上に干渉してる……!」

「どうすれば……どうすれば、止められるの?」

私の声は震えていた。目の前で、父王が操られている。

すべてが狂い始めている。

その瞬間――

私の視界が、ゆらりと揺れた。

「えっ……?」

まるで水面に落ちる雫のように、身体の内側に何かが染み込んでくる感覚。冷たくも、あたたかく、恐ろしくも優しい。

「……!」

私の中に、“何か”が降りてきた。

それは、私ではない。けれど、私の声を通して確かに存在している。
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