神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
「魔女を討伐したら、おまえが国王だ。」

「はっ!」

レオは剣を胸に掲げて応える。

「無事に帰還し、王座を掴み取れ。そして――」

そこで国王は、私を見た。

「聖女も、放すな。」

その言葉の重みに、私は目を伏せる。

レオの手が、そっと私の指を握った。

「必ず……帰ってきます。そして、彼女を王妃に」

レオの声は、力強かった。

私は、その温もりに、頷いた。

たとえ運命がいかに困難でも。

愛は、すべてを越えていける。

――それが、サエーナとレグナスの遺した、真実だった。
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