神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
「所詮、魔女は……人間に愛されることなどないのよ!!クラディアも、私も!! みんな、裏切られる運命なのよ!!」

「待て! クラリーチェ!!」

レオが手を伸ばすが――その瞬間、クラリーチェの周囲に魔力の嵐が吹き荒れ、彼を弾き飛ばした。

「私もそうだった……! 愛されると思った。」

クラリーチェの頬を、静かに涙が伝った。

「……金色の瞳を持った皇子に、初めて会った時から……」

その声は、どこか懐かしさを含んでいた。

「私は、恋をしたのよ。人間なんて、くだらないと教えられて育ったのに……あなたを見た時だけは、心が震えたの。」

レオは、息を呑んだ。

「愛されていたはずだった。あの夜、あなたに抱かれた時……魔女にも、こんな幸せがあるのかと……初めて、熱くなったの。」

その記憶に、レオの脳裏にも微かな映像が蘇る。

――月明かりの下、儚く揺れる白い肌。
 涙を浮かべながら、必死に快楽を受け入れたクラリーチェの姿。
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