神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
あらゆる場所を調べた。だが、何も見つからない。

「そんな……本当にあるの?」

不安に飲まれそうになった時、レオがふと、祭壇の横にある古びたランプを指さした。

「これ……ただの飾りじゃないな。」

カチリ――レオがランプを押すと、石壁が微かに震えた。

その奥に、ひときわ古びた石扉が姿を現した。

「……隠し扉!」

レオと私は顔を見合わせ、無言のままうなずいた。

彼の手が私の手をぎゅっと握る。

「俺がそばにいる。何があっても、守る。」

その言葉に、胸が熱くなる。

「ありがとう、レオナルト……」

扉の奥に、すべての真実が眠っている。

クラリーチェの正体も、魔女の一族の秘密も。

私は深く息を吸い込み、その扉に手をかけた――。

石扉の奥は、しんと静まり返った石造りの小部屋だった。

壁一面に古代文字が刻まれ、中心には石碑と、封印のかけられた書物が一冊。

「これが……魔女の記録?」
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