神託で選ばれたのは私!? 皇太子の溺愛が止まらない
「おばあさま?」

「私の母の母……聖女の一族だったの。代々、聖女の血を継いできた家系。」

「もしかして、**“サエーナ”**という名を知っているか?」

「えっ?」

目を凝らすと、最後の頁の最下段、古びた文字でこう記されていた。

サエーナ・サントリアと。

「サントリア?」

私は思わずその名前を繰り返した。

「おばあさまの名前……リオノーラ・サントリアだった。」

すると、レオが古文書の記述に目を走らせながら言った。

「繋がった。」

その声は確信に満ちていた。

「サエーナは、この国の古い伝承に登場する、魔女と戦った聖女だ。」

「えっ……戦った?」

私は愕然とした。聖女は癒しと祈りの象徴だと思っていたのに――。

「しかも、唯一の王妃となった聖女だ。王の正妃となりながら、戦に立ち、国を守った。」

レオはそう言って、腰に下げていた剣を抜いた。
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