三度目の結婚 〜最初から相手は決まっていたようです〜

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 ランダールの属国であるキルデンにとって、コーディアナと公子の婚姻は和平の礎になるはずだったのに、結局、キルデンは滅ぼされてしまった。

 ランダール王国は、属国でありながら反抗的な公国を抑えるための楔としての役目をコーディアナに求めた。

 キルデン公国は、ランダールの支配を緩和する救国の役割をコーディアナに望んだ。

 しかし彼女は彼らの期待に応えられなかった。

 だって九才だったのだ。キルデン滅亡時だって十一歳。

 それでも、コーディアナはランダール王家の一員。「はしくれ」であっても、一員だ。

 王族のほまれを生まれ落ちた瞬間からその身に受ける反面、高貴なる義務も課せられる。

 コーディアナの存在は二国間を融和に導くものにはなりえず、やがて短いが激しい戦いの末、公国はその長い歴史に幕を下ろした。
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