三度目の結婚 〜最初から相手は決まっていたようです〜

5

「実際、無駄飯食らいでも、面と向かって言われ続けると『イラッ』とくるのよねえ」

「まあ、シヴァルファス殿下はああいう方ですから」

「ああいう方って何よ。ああいうやつだったら、何しても何言っても全部許されるっていうの?」

「ご不満たまってますわね、コーディアナ様」

「だってあいつのせいだもの。シヴァルファス・ユーティマ・ランダール――ここの暑さでうっかり死んだりしたら、絶対化けて出てやるんだから」
 
 縁談――もといハーレム入りを断ったコーディアナに、現ランダール国王の第二王子シヴァルファス・ユーティマ・ランダールは言い放ったのである。



「一人目をちゃんと殺してるだろう。二人目もその勢いで殺ってこい、無駄飯食らい」
 


 と。
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