三度目の結婚 〜最初から相手は決まっていたようです〜
8
そうして意気揚々と乗り込んだハッ・ティバ帝国、その後宮。
王族扱いなので宮のひとつをもらったが、現在のだらけまくったコーディアナが示す通り、寵愛などは受けていない。
いや、お渡りはあるのだ。
皇帝ダレン・ハッ・ティバは、むしろ頻繁にコーディアナの金剛宮を訪れるが、はっきりいって抱き枕扱いである。足しげく通っては、ここでなら安眠できるといってはばからない。
胸がないからいいのだという。気にしていることを。
「おれは胸が豊かな女が好みだ。胸の肉に顔をうずめて窒息したい」
婚礼の儀などないハーレムの初夜、初対面で眉を下げた皇帝に、そう頭を下げられた。
――いや、知らんし。
そう喉元まで出かかった言葉を飲み下すのに苦労した。
脳裏によみがえるシヴァルファスの勝ち誇った顔には、もう一発入れておいた。
王族扱いなので宮のひとつをもらったが、現在のだらけまくったコーディアナが示す通り、寵愛などは受けていない。
いや、お渡りはあるのだ。
皇帝ダレン・ハッ・ティバは、むしろ頻繁にコーディアナの金剛宮を訪れるが、はっきりいって抱き枕扱いである。足しげく通っては、ここでなら安眠できるといってはばからない。
胸がないからいいのだという。気にしていることを。
「おれは胸が豊かな女が好みだ。胸の肉に顔をうずめて窒息したい」
婚礼の儀などないハーレムの初夜、初対面で眉を下げた皇帝に、そう頭を下げられた。
――いや、知らんし。
そう喉元まで出かかった言葉を飲み下すのに苦労した。
脳裏によみがえるシヴァルファスの勝ち誇った顔には、もう一発入れておいた。