売られた少女はクールな闇医者に愛される
冬弥は組長の部屋に呼ばれた。

大きな畳部屋に大介がドンッと座り、雅人、組長の側近で真也の父である矢澤 太一(やざわ たいち)、真也、他にも組員の人が横にきれいに並んでいた。

雪菜が意識をなくして、しばらくした後、雅人が部屋に入ってきた。雅人に軽く伝えたが、詳しく話が聞きたいと組長に呼ばれた。

組長に聞かれて、冬弥はおこったことを話す。

組長や雅人達も難しい顔をする。

橋本組のむごさを物語っていた。
橋本組は組合の中でもかなり問題視されているが、勢力が大きいこともあり、なかなか手出しが難しいところがある。

「わかった。状態は逐一報告してくれ。」

大介の一言に冬弥は了解しましたと頭を深く下げる。

「冬弥さ、ちゃんとかわいい女の子に優しくしてる??この組は橋本組と違うってこと説明した??」

真也がニヤッとしながら話す。真也は腕っぷしは一流で豪快で明るい。あと女好きだ。ショートカットの銀髪に手から龍の刺青がちらつく。

「……すみません。説明してません。」

冬弥が頭を下げる。

「別に怒っちゃいないけどさ、冬弥言葉足らずなとこあるからねー。橋本組の次に会った極道の人間が冬弥じゃビビるわな笑」

と真也が言う。

「冬弥、優しいやつなのにね。誤解されやすいから。怪我した時の看病とかめっちゃしてくれるし笑」

雅人も続けて話す。

「そうなんですよねー。冬弥、口は冷たいけど、心配してくれて、治療は丁寧だし。」

「痛くなったら側にいてくれますもんね。弱ってる時にイケメン冬弥に見つめられたら好きになりそうっす。」

みんな口々に冬弥について話し、冬弥は久しぶりに顔が赤くなっていくのを感じる。

「冬弥、彼女は辛い気持ちを抱えてる。できるだけ言葉をかけて、寄り添ってあげろ。そして元気にしてやれ。頼んだぞ。」

組長に言われ、また頭を下げた。
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