売られた少女はクールな闇医者に愛される
「そこの女、行くぞ。」

男に命令されるが、体が怖ばって動かない。

「なにやってる!!!行くぞ!!」

そう言って両手を男達に手を掴まれる。
制服を着たまま、震える体が引っ張られる。


あの……助けて……

囁くような声しか出ない。

後ろを見ると叔父夫婦が頭を下げていた。顔をあげた瞬間彼らはほっとしたような表情を浮かべる。

そして私と目が合った時、にたっと微笑み、玄関の扉が閉められた。




この時、私は売られたんだと理解した。
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