売られた少女はクールな闇医者に愛される
目隠しされたまま、車を下ろされる。

いったいどこに着いたのだろうか??

逃げられないようにするため、あえて道を分からせなかったのだろう。

しばらく歩くと目隠しがとられた。
真っ黒の内観だが、ナイフの後のような切れ込みや、銃弾の後のようなものがある。
掃除はほとんどされていないようで、ホコリや食べかすがあちこちに転がっていた。

「組長、失礼します。」

そう言って、ドアが開けられると、大柄で金髪の刺青まみれの男が膝を組んで座っていた。

雪菜は両手を掴まれたまま、組長の前連れていかれ、地べたに座らされ、頭をぐっと地面まで下げられる。

「古谷、借金の代わりの女か?」

組長があの1人の怖い男に声をかけた。

「そうです。3億の肩代わりにしました。」

「3億か!!ははっ!!そりゃかなりの大金だな。顔上げろ。」

組長に言われ、両隣の男に無理やり顔を上げさせられる。

組長と目が合う。

怖い……そう思った。

古谷のようななんとも言えない恐怖感、そして女を性的物としてしか見ていないような気持ち悪さを両方兼ね備えていた。

そして威圧感から絶対逆らえないと体で感じた。


「たしかに上玉だ。顔や体のラインがいい。出るところはしっかり出てるしな。ただ少し覇気が強すぎる。玩具としてもっと従属でないと。」

組長の発言に古谷が

「組長のおっしゃる通りです。そのため、こちらで玩具だと体に叩き込んでから、商品化しようと考えています。」

古谷の言葉を聞いて、組長はニヤッとする。

「わかった。今から1ヶ月後には商品になるようにしろ。いいな。」

「はい。」

そう言って、男達はみな頭を下げた。
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