あなたの子ですが、内緒で育てます
「離宮からお戻りになられ、セレーネ様の元へ。そばに護衛をお付けしております」
「そうか」
兄上はデルフィーナではなく、セレーネを再び王妃にしようと考えているようだ。
だが、それは――
「セレーネ様の部屋へ行かれますか?」
「なぜ、俺が……」
「顔に気になると書いてありますよ」
ジュストは俺の代わりに残り、大臣たちと話し始めた。
気になるが、俺はルチアノの後見人という立場だ。
俺がなにを言えるというのか――
「離宮へなど行きません!」
セレーネのぴしゃりとした声が、部屋の前から聞こえてきた。
「セレーネ。親子三人で過ごそうではないか。七年前、デルフィーナを選んだのは間違いだった。王妃にふさわしいのはセレーネだ」
扉を開けると、困惑したセレーネと、嬉々として語る兄上との温度差が見てとれた。
侍女と護衛は怖い顔をし、成り行きを見守っている。
兄上は自分が不利であることにさえ、気づいていないのか、話を続ける。
「どうだ、セレーネ。王妃に戻りたくないか? 王妃に戻り、親子三人、穏やかに暮らそう」
「お断りします。あなたの子供はルチアノだけでなく、もう一人います」
「嫉妬か?」
「そうか」
兄上はデルフィーナではなく、セレーネを再び王妃にしようと考えているようだ。
だが、それは――
「セレーネ様の部屋へ行かれますか?」
「なぜ、俺が……」
「顔に気になると書いてありますよ」
ジュストは俺の代わりに残り、大臣たちと話し始めた。
気になるが、俺はルチアノの後見人という立場だ。
俺がなにを言えるというのか――
「離宮へなど行きません!」
セレーネのぴしゃりとした声が、部屋の前から聞こえてきた。
「セレーネ。親子三人で過ごそうではないか。七年前、デルフィーナを選んだのは間違いだった。王妃にふさわしいのはセレーネだ」
扉を開けると、困惑したセレーネと、嬉々として語る兄上との温度差が見てとれた。
侍女と護衛は怖い顔をし、成り行きを見守っている。
兄上は自分が不利であることにさえ、気づいていないのか、話を続ける。
「どうだ、セレーネ。王妃に戻りたくないか? 王妃に戻り、親子三人、穏やかに暮らそう」
「お断りします。あなたの子供はルチアノだけでなく、もう一人います」
「嫉妬か?」