あなたの子ですが、内緒で育てます
「謀反の疑いがあるようなら、ザカリア王弟殿下を捕らえなさい!」
再度、兵士に命じた。
「疑いで捕らえるのか? もし、勘違いだったら、ザカリアになんと言い訳するつもりだ」
ルドヴィク様は嫌そうな顔をしたけど、相手はザカリア様。
ここまでやらなければ、安心できない。
「なんとでも言えるでしょ。間違いでしたとでも、言っておけばいいのよ」
ルドヴィク様はため息をつき、面倒そうな顔をして、わたくしとロゼッテから離れていった。
最近、ずっとこんな調子だった。
「ねえ、ロゼッテ。お父様がなんて思っていたかわかるかしら?」
「ううん。わかんな~い」
ロゼッテの力は不安定で、心を読める時と読めない時がある。
ルドヴィク様の本心が知りたいのに、なんて役に立たないのかしら。
「ロゼッテ。お父様の心をちゃんと読むのよ! 特にセレーネの名前が出たら、すぐに教えなさい」
「う~ん……わかったぁ」
「ロゼッテのために、お母様は頑張っているんだから、ロゼッテも協力するのよ?」
わかっているのか、わかっていないのか、ロゼッテは首を縦に振った。
再度、兵士に命じた。
「疑いで捕らえるのか? もし、勘違いだったら、ザカリアになんと言い訳するつもりだ」
ルドヴィク様は嫌そうな顔をしたけど、相手はザカリア様。
ここまでやらなければ、安心できない。
「なんとでも言えるでしょ。間違いでしたとでも、言っておけばいいのよ」
ルドヴィク様はため息をつき、面倒そうな顔をして、わたくしとロゼッテから離れていった。
最近、ずっとこんな調子だった。
「ねえ、ロゼッテ。お父様がなんて思っていたかわかるかしら?」
「ううん。わかんな~い」
ロゼッテの力は不安定で、心を読める時と読めない時がある。
ルドヴィク様の本心が知りたいのに、なんて役に立たないのかしら。
「ロゼッテ。お父様の心をちゃんと読むのよ! 特にセレーネの名前が出たら、すぐに教えなさい」
「う~ん……わかったぁ」
「ロゼッテのために、お母様は頑張っているんだから、ロゼッテも協力するのよ?」
わかっているのか、わかっていないのか、ロゼッテは首を縦に振った。