第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
「それなら……俺が指揮官を続けます。」

アシュレイが食い下がるように言った。だが、エドワルド殿下はかすかに首を振る。

「それでは、民の心は付いてこないんだ。アシュレイ、おまえには民がいる。兵がいる。忠誠がある。」

その言葉に、アシュレイの瞳が揺れた。

選ばれる覚悟と重責が、胸に迫る。

「俺が……皇太子。次の国王。」

アシュレイの肩がわずかに震えていた。

受け止めきれない現実が、重くのしかかっているのだろう。

私は、そっと彼の手を握った。

「アシュレイ、あなたに伝えたいことがあるの。」

「……リリアーナ?」

私の瞳をじっと見つめるアシュレイに、静かに微笑んで伝えた。

「お腹に、あなたの子供がいます。」

一瞬、時間が止まったかのような静寂。

そしてすぐに、アシュレイの表情が驚きと喜びに染まった。

「本当⁉ リリアーナ!」
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