第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
「嫉妬してるのは、俺だった。」

「えっ……」

私の瞳を見つめ返すその瞳は、驚くほど真剣で。

「どいつ? 騎士の中に美男子な奴とか、いた?」

冗談めいた口調なのに、声が少しだけ震えていて。

私は――何も言えなかった。

(だから、それは……あなたです)

その言葉が喉まで込み上げてきたけれど、飲み込んだ。

唇が、寂しい。

触れられただけなのに、もう一度欲しくなるなんて。

私は――もう完全に、アシュレイ殿下に恋をしてしまったのだ。
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