第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
兄が誓いの言葉を述べると、彼は静かにうなずいた。

そのとき――彼の視線が、ふと私に向けられた。

「……君は?」

短く問いかけられ、私は一瞬、胸の鼓動が跳ね上がった。

緑の瞳に見つめられた瞬間、世界の色が変わった気がした。

「妹の、リリアーナと言います。」

私は軽く頭を下げた。するとアシュレイ殿下は、意外なほど気さくに右手を差し出してきた。

「よろしく。」

その手を握った瞬間、温かさと同時にどこか鋭さも感じた。

「あのっ!」

一歩踏み出すようにして声を上げる。

「ん?」

視線が重なる。私は緊張を振り払うように、三つ編みの髪を後ろへとかき上げた。

「私も……騎士の一人です。一緒に戦います。」

殿下の眉がぴくりと上がり、目をぱちくりさせた。

「君が⁉」

その表情が、驚きと興味に変わっていくのがわかった。

「はい。そのつもりで、ここにやってきました。」
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