第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
そう思えるのは、きっと、愛しているから。

アシュレイの唇が、肩に、鎖骨に、胸元に――

一つ一つ、確かめるように落ちていく。

私という存在を、その手と口でなぞるように。

「リリアーナ……綺麗だよ、本当に……」

その声が、肌に直接触れているみたいで、

私は恥ずかしくて、でも嬉しくて、

ただ、彼にすべてを委ねた。

「今夜は……ここまでにしよう。」

そう囁いた彼の声は、どこか切なげで、優しさに満ちていた。

けれど、私は小さく首を振る。

「ううん。私だけ悦ぶなんて、嫌。」

ぎゅっと、彼を抱きしめた。

この人にも、私の想いを全部、伝えたい。

与えられるばかりじゃなく、私も彼に与えたい。

「あなたにも……満足してもらいたい。」

そう言って顔を上げると、アシュレイの頬が赤く染まっていた。

いつも冷静で堂々としているあの彼が、今、こんな表情をするなんて。

「俺……嬉しいよ。」
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