第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
騎士たちの視線が突き刺さる中で、私はまっすぐ前を見た。

愛された事実に胸を張って。

「……それが、私の戦い方なの。」

そう言って私は、再び剣を手に取った。

「なんだか、いつもと違うな。」

鍛錬場の空気に違和感を覚えたアシュレイ殿下は、皆の視線に気づいた。

敬礼の背後にあるざわめき。静寂を破ったのは、私の兄だった。

「リリアーナを愛人にしたというのは、本当ですか。」

その言葉に、場の空気が凍った。

「愛人ではない。正式な側妃として迎えた。彼女の立場は、私が保証する。」

アシュレイ殿下は静かに、だが力強く言った。

「どういう保証ですか。」

兄が一歩、殿下ににじり寄る。睨みつけるようなその目を、アシュレイ殿下は正面から受け止めた。

アシュレイ殿下は、兄の視線を正面から受け止めた。

「子供ができた場合、第3皇子アシュレイの子として、正式に名を記す。」

場が静まり返った。兄は、歯を食いしばる。
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