第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
「腫れてる……誰がこんなことを……」

「私ですわ。」

カトリーナ妃が、堂々と答えた。

「愛人としての“しつけ”をしたまでのこと。身の程を教えて差し上げたのです。」

その言葉に、アシュレイの目が鋭く細められた。

「リリアーナは愛人ではない。――側妃だと、言ったはずだ。」

「ですが正式な婚姻ではありません!」

「それがどうした。私の心は彼女にある。……おまえとの形ばかりの婚姻より、よほど確かな絆だ。」

「アシュレイ様……!」

カトリーナ妃の声が震える。

「リリアーナに手を出したこと……後悔させるぞ。」

低く、怒気を含んだアシュレイの声に、部屋の空気が一変する。

私はそっと、アシュレイの袖を掴んだ。

「……もう、いいの。」

「よくない。」

アシュレイは強く抱きしめた。

「おまえに、二度とこんな思いはさせない。俺の側妃として、誇りを持って生きてくれ。」

私は、頷くことしかできなかった。
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