第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
「父は、俺の離婚を受け入れてくれた。」

その言葉が響いた瞬間、周囲がざわついた。

「皇子が離婚⁉ 許されるのか?」

「カトリーナ妃はどうなるの?」

「側妃のために、正妃を――?」

さまざまな声が飛び交い、私の胸は不安でいっぱいになった。

足が震え、心臓が痛いほど脈打つ。

「ごめんなさい……」

私は堪えきれず、その場から逃げ出すように走り出した。

胸を締め付ける罪悪感と、どうしようもない怖さ。

「待て、リリアーナ!」

背後からアシュレイの声が響いた。

足音が迫る。私は自分の部屋の扉を開け、中へ飛び込んだ。

――けれど、扉が閉まる前に。

アシュレイが、そのまま私と一緒に中に入って来た。

「……逃げるなよ、リリアーナ。」

彼はドアを閉めると、私の腕を取って優しく引き寄せた。

「私のせいで、あなたが……」

声が震える。胸が締めつけられるようだった。

「いいんだ。」

アシュレイの腕が、私をさらに強く抱きしめる。
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