第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
「私も、夢みたいなの……」

そう呟いた時だった。

「おい、見ろよ。さすが騎士の家だな。まったく華やかさがない。」

「親父も親父だし、娘も色気がないねぇ。」

声のする方を振り返ると、大臣たち数名が立っていた。

口元を隠して笑うその様子に、胸の奥がずんと重くなる。

「なあ、リリアーナ。相手の方って、偉い人なんだろ?どういう人なんだ?」

父の問いかけに、私は言葉を濁す。

「お父さん……」

「だって、このドレスだって生半可な額じゃないし、あそこにいた大臣たち、明らかに騎士の家を愚弄していたじゃないか。」

父の声には、怒りと不安が混ざっていた。

母も心配そうに私を見つめている。

「それは……」言いかけた瞬間、ふいにドアが開いた。

「初めまして。」

現れたのは、よく見慣れた深紅の軍服に身を包んだアシュレイだった。

「リリアーナさんの結婚相手の、アシュレイ・ルヴェールです。」
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