第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
「ん?アシュレイ・ルヴェール……どこかで聞いた名前だな。」

父が首を傾げてつぶやく。

「あなた、ダリウスの手紙に出てきた人じゃない?」

母の言葉に、父が目を見開いた。

「ああ、あのアシュレイ殿下か? 馬鹿な、まさか。あの方はダリウスの上司で、この国の第3皇子だぞ。」

その瞬間、アシュレイが少し引きつった笑みを浮かべながら口を開いた。

「ええと……僕が、その第3皇子のアシュレイ・ルヴェールです。」

「えっ⁉」

父と母が同時に驚きの声を上げた。信じられないものを見るようにアシュレイを見つめる。

一瞬、部屋の空気が凍りついたようだった。

「……うそだろ……本当に、あのアシュレイ殿下……?」

「リリアーナ、本当なの?あなた、皇子様と……?」

私は恥ずかしさと誇らしさで胸がいっぱいになりながら、こくりと頷いた。
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