第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している
少しだけ明るい話題に変えたくて、私は微笑んだ。

アシュレイも口元をほころばせた。

「……そうだな。兄上は、民の学を重んじる人だから。」

「あなたも、そういう国が好きでしょう?」

「うん。でも……」

アシュレイの声がわずかに震えた。

「俺は、エドワルド兄の代わりになれるとは思わない。」

「なる必要なんてないわ。」

私は彼の手を両手で包んだ。

「あなたには、あなたのやり方がある。」

アシュレイは静かに息を吐いた。

「ありがとう、リリアーナ。君がいてくれて、よかった。」

彼の指先に、ようやく微かな温もりが戻った気がした。

しばらくして、皇太子エドワルド殿下の容態がさらに悪化した。

死を悟った殿下は、私とアシュレイを病床に呼んだ。

静かな部屋には、既にセシル殿下も腰かけていた。

「兄上……」

ベッドの傍に膝をついたアシュレイが、苦しげに顔を伏せる。
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