全部、俺のものになるまで
一週間、悩みに悩んだ末、私はひとつの答えを出した。

このままじゃいけない。

誰かに気づかれたら、きっとすべてが壊れてしまう。

――だから、私はこの家を出よう。

そう決めた。

夕食の時間。和臣さんの手料理を前に、私は思い切って言った。

「和臣さん。私……一人暮らし、しようと思う。」

箸を持ったまま、和臣さんの手が止まる。

「えっ……どうして?」

私は視線を落としながら、口元を指で拭った。涙が滲んでいたのを、誤魔化すように。

「だって、私たち……こんな関係、世間から見たらきっとおかしいよ。母の再婚相手と、その娘なんて……」

和臣さんは、箸を置き、私の手を取った。強く、でも優しく。

「それでも、俺は……心音の側にいて欲しい。」

苦しかった。

その言葉が嬉しいのに、切なかった。

「でも、もうこれ以上、和臣さんを困らせたくないの。私たちのこと、誰にも言えないなんて……こんな恋、つらいよ。」

声が震える。

和臣さんは黙って、私の手を握りしめたまま、離さなかった。

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