かりそめ婚は突然に 〜摩天楼Love Story〜
ソムリエの話によると、イタリアのとある地方の農家が、ほとんど個人でやっているワイナリーと契約しているのだという(透さんとティムが話を聞いて、櫂さんが同時通訳してくれた)。
イタリア国内で市販するには等級審査を受けたり、税金を払ったりと、個人醸造家にはかなり負担が大きいらしい。
なので契約制でアメリカに輸出することにしている。おかげでこうしてとてもリーズナブルに美味しいワインが出せるのだと、イタリア訛りの英語で嬉しそうに話してくれる。
料理は美味しい上に量もしっかりあるのだけど、お酒と楽しい雰囲気もあって、気づけばドルチェまでお腹に収まってしまった。
ああ、体重計に乗るのがちょっと怖い…
帰り道、すっかりご機嫌になったティムと櫂さんは肩を組みながらでたらめな歌を口にしている。
酔いに包まれて、わたしも透さんと体を寄せて幸せな気持ちでニューヨークの夜道を歩いていた。
不意に高校の世界史で習った “コスモポリタン” という言葉を思い出す。「世界市民」という訳語だったか。
その意味するところは、こうして外国で暮らすようになってもまだはっきり掴めない。
イタリア国内で市販するには等級審査を受けたり、税金を払ったりと、個人醸造家にはかなり負担が大きいらしい。
なので契約制でアメリカに輸出することにしている。おかげでこうしてとてもリーズナブルに美味しいワインが出せるのだと、イタリア訛りの英語で嬉しそうに話してくれる。
料理は美味しい上に量もしっかりあるのだけど、お酒と楽しい雰囲気もあって、気づけばドルチェまでお腹に収まってしまった。
ああ、体重計に乗るのがちょっと怖い…
帰り道、すっかりご機嫌になったティムと櫂さんは肩を組みながらでたらめな歌を口にしている。
酔いに包まれて、わたしも透さんと体を寄せて幸せな気持ちでニューヨークの夜道を歩いていた。
不意に高校の世界史で習った “コスモポリタン” という言葉を思い出す。「世界市民」という訳語だったか。
その意味するところは、こうして外国で暮らすようになってもまだはっきり掴めない。