推しに告白(嘘)されまして。
「…そう、かも。これも全部、相談に乗ってくれた、みんなや陽平のおかげだ」
「ん。よかったな」
「うん。ありがとう」
俺の答えに優しく目を細めた陽平に、俺は改めてお礼を言った。
やはり持つべきものは何でも言い合える仲間だ。
みんなのおかげで、あの謎のモヤモヤの正体を知ることができたし、どうすればいいのか解決策がわかった。
きっとみんなに相談せず、1人で悩み続けていたら、答えに辿り着くまでに相当時間がかかっただろう。
彼らのおかげで俺は今、まっすぐと柚子を好きだと言えるのだ。
俺の気持ちを知ったバスケ部のみんなは、いつも俺の相談に乗ってくれ、応援してくれていた。
「おいおいおーい!悠里ー!来たぞ、お前の彼女がー!」
陽平と話していると、体育館の入り口からそんな明るい隆太の声が聞こえてきた。
大きくこちらに手を振る隆太の横には、セーラー服姿の柚子と、柚子の友達、浪川さんがいた。
俺と目の合った柚子は、その大きく愛らしい瞳を一瞬だけ大きく見開き、すぐに柔らかく細める。
ほんのりと赤い頬に、緩んだ口元は本当に愛らしく、胸がきゅーっと、鷲掴みにされた。
一度好きだと気づいてしまってからの柚子が可愛らしくて可愛らしくて仕方がない。
目が離せない。
隆太に連れられてこちらにきた柚子は、俺にふわりと笑った。
「この前のユニフォームとは違うんだね。かっこいい」
瞳をキラキラと輝かせ、こちらを見つめる柚子が、あまりにも可愛らしすぎて、思わず頬が緩む。