推しに告白(嘘)されまして。
「…わぁ」
箱の真ん中に綺麗にしまわれていた、シンプルで小さなゴールドの花のネックレスを見て、私から思わず感嘆の声が漏れる。
さらによく見ると、そのネックレスの真ん中には、上品な輝きを放つ、ダイヤモンドのような石まであり、私は目をぱちくりさせた。
「このキラキラって…」
「ダイヤだよ。先輩に似合うと思って」
「…なるほど」
さらりと出た千晴の衝撃発言に、口がぽかーんと開いてしまう。
こ、これが本物のダ、ダイヤモンド…。
高校生のクリスマスプレゼントにしてはスケールが大きすぎる。
私は一体、千晴に何をあげればいいんだ…?
嬉しさよりも、プレッシャーの方が勝ち、変な汗が額から流れる。
申し訳なさが胸を一気に支配する。
すると、そんな私に気がついたのか、千晴は珍しく少しだけ、眉を下げた。